2018/07/06(初回更新:ブログ) 2021/06/02(最終更新:リンク訂正等)
本文へ入る前に…
※ 以下に記載する内容は、あねが個人的に調べたものです。 ※ 10年以上の消しゴム判子歴はありますが、掲載情報の正確性及び完全性や信頼性を保証するものではありませんので予めご了承ください。 ※ 一部主観的表現がございますが、異なる見解の方を否定するものではございません。 ※ 掲載している内容・情報は予告なしに変更する場合もございます。
はじめに
「ゐろふくや」では【 あねはんこ 】という名称で消しゴムはんこを作っております。 カッターや彫刻刀による手彫りで、ひとつひとつ心をこめて作成しています。 このページでは「そもそも消しゴムはんこってなに?」などの、改めて聞けない小さな疑問についてお話していきたいと思います。 お時間がありましたら読んでいただけると嬉しいです。
消しゴムはんこって?
その名の通り「消しゴム」でつくった「はんこ」です。 お正月にそこらへんにあった消しゴムを彫ってみたことありませんか? 捺した後の状態を想像して反転した絵を消しゴムに書き、彫り彫りする。 それです!!それと変わりありません!!
なんの違いもないの?
一般的な「消しゴムはんこ」と、ハンドメイド作品と呼ばれる「消しゴムはんこ」 全ての作品ではありませんが、ちょこっと違う部分があります。 ハンドメイド作品の場合、多くの方が「消しゴムはんこ専用の消しゴム」を使っているんです。
専用の消しゴム?
もちろん「消しゴムはんこ」を「普通の消しゴム」で作ってもかまいません。 しかし「専用の消しゴム」は彫り心地が違います。 各メーカーから色んな商品が出ていますが、昔から販売されている有名な商品が2つあります。
ヒノデワシ株式会社 様の『はんけしくん』シリーズ
株式会社シード 様の『ほるナビ』シリーズ
この2つは、消しゴムはんこ界でとても有名な商品です。 お正月の判子コーナーに置いてある事が多いため、彫ったことがない方でも出会っているかもしれません。
この「専用の消しゴム」は通常の「消しゴム」と比べて硬いです。 なので、消しゴムとして使用するには使いづらくて微妙(消せなくはない)ですが、丁度彫りやすい硬さで、刃がブレにくい特徴があります。 また、デフォルトのサイズが「はがき」と同じくらいなので、大きなデザインを彫ることも可能! イベントではそれ以上のサイズが販売される事もあるようです。
有名すぎる2社を紹介しましたが、他のメーカーさんでも商品が出ており、なんとDAISO・Seriaなどの100円ショップでも専用消しゴムが販売されています。 こちらは「消しゴム」というより「すこし柔らかいゴム」という感じですが、手軽に楽しむことが可能です。
どのメーカーが使いやすい?
「消しゴムはんこ始めたいんだけど、どれを使うのがいいのかな?」とお悩みの方も多いでしょう。 こればっかりはですね、彫ってみないと分からないです。 参考までに、私の使用歴を少しお話しますね。
私が初めて買ったのは「はんけしくん」です。 その後、購入先ではんけしくんの入荷が無くなり「ほるナビ」へ移行しました。 彫りにくさを感じなかったのでそれから何年もほるナビだったのですが、はんけしくんがソフト&ハードと2種類になってリニューアル。 ソフトを買ったところ『しっくり』きたので「はんけしくん」に戻ってきました。 この『しっくり』は彫ってみない事にはわかりません。 はんけしくん、ほるナビ、100円ショップ、他メーカー、はたまた普通の消しゴム… どれが合うかは人それぞれです。 『しっくり』までお金がかかっちゃうかもしれませんが、この感覚は続ける上でとっても大事だと思いますので、ぜひ色々試してみてくださいね。
ちなみに彫りやすさと同じように「捺しやすさ」も人それぞれのようです。 私は違いがあまり分からないのですが、どの消しゴムも個性がありますので、捺すときの力加減に合う合わないというのはありそうです。
彫る道具は?彫り方は?
消しゴムはんこを彫りたいなー…と思った方は、色々調べた事があるかもしれません。 そして悩んでるんではないでしょうか。 彫る道具、そして彫り方です。 道具も彫り方も人それぞれなので、どこかで学んだ事が余所では違う…という事は結構あるかもしれません。
色んな彫る道具
まず道具です。 主に使われているのは「カッター」「デザインカッター」「彫刻刀」かと思います。
「カッター」と「デザインカッター」は同じようなものに思えますが、ここでは刃(切れる所)の向きの違いで分類しています。 一般的なカッターは刃が直線についていますが、デザインカッターは、三角形でいう斜辺(斜めになっている)部分に刃がついています。 また、デザインカッターの方が、鋭利な角度であることが多いです。 そして一口に「カッター」と言っても、大型刃・小型刃・細工刃などがあり、一見使いにくそうな大型刃も消しゴム判子界で有名な先生が主として使っていますので、外見だけで『使いにくそうだな』と思わず、一度チャレンジしてみるのが良いかと思います。
「彫刻刀」に関しては、小学生以来触れていない方もおられるのではないでしょうか? 実は「彫刻刀」のメーカーさん、消しゴム判子に力を入れてくれているのです。 中でも有名なのが「道刃物工業」さんと「三木章刃物本舗」さんです。 消しゴムはんこのイベントにも参加してくれているメーカーさん達です。 刀のプロが作る彫刻刀は、お高いですが『かゆいところに手が届く』という刃の形を実現してくれています。
私はなぜか昔『カッターで全て彫るのが消しゴムはんこだ!』と思って頑なに彫刻刀を使わなかったのですが、今では必需品です。 あるとないとでは、かなり仕上がりに差があります。 道具も大事ですが、柔らかい頭も大事ですね(笑 もちろん、1つの道具だけでキレイに彫る方は沢山いらっしゃいますし、人によって使いやすい道具は違いますので、消しゴムと同じく色々試してみてください。
なお、どれも刃物ですので扱いには十分気をつけてください。 一番危ないのは彫り終わった後です。 気が抜けた時にどんだけ怪我をしたことか(笑
彫り方の違い
彫り方という言い方をしてしまうと『刃を動かさず、消しゴムを動かして彫る』が基本となりますが、「持ち方」と「刃の方向」が人それぞれ違います。
持 ち 方:「手で持って彫るか」「机などに置いて彫るか」 刃の方向:「刃を押しながら(自分から背けて)彫るか」「刃を引きながら(自分に向けて)彫るか」
これをそれぞれの組み合わせにしてザックリ4種類です。 私は「手持ち引き彫りだけど、たまに置く派」です。 使う刃物によって刃の方向は重要になってくることもありますが、技術でなんとかできる方もおられますし、人それぞれで正解なんて無いんじゃないかと私は思っています。 なので「これから消しゴムはんこをはじめよう!」という方は、消しゴム・道具・スタイルを好きなように探してみてください。私の消しゴムはんこも誰かの『しっくり』になれるといいな。 そう願いながら日々消しゴムを彫っていこうと思います。