金属アレルギーの話

2017/10/27(初回更新:ブログ)
2023/03/27(最終更新/取扱品について)

本文へ入る前に…

免責事項

※ こちらの記事に掲載している内容は「金属アレルギーに興味を持つキッカケになれば」と思い、当サイト管理人である「あね」が個人的に調べたもので、医師や専門家の確認は受けておりませんので、掲載情報の正確性及び完全性や信頼性を保証するものではありません。
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注意事項

※ 個人的に調べられる範囲で細心の注意を払い情報をまとめておりますが、曖昧な表記などがございますので、予めご了承ください。
※ 一部主観的な表現がございます。
※ この記事は特定の素材をオススメしたり、否定したりする為の記事ではありません。
※ そして、特定の素材をオススメする方や、否定する方の意見を批判するものでもありません。
※ しかし、私の記事も含め個人による情報は解釈の違いにより意見の偏りが起きてしまう場合がありますので、金属アレルギーにお悩みの方・興味のある方は、ぜひ専門医や専門家の方に直接お話を聞いてみてください。

いきなり怖いな…

そう感じさせてしまうような文を最初に持ってきてしまいましたが、「金属アレルギー」は一生お付き合いすることになるであろう症状ですので、キッチリと免責事項・注意事項を書くことにしました。
決して脅しているわけではなく、最近は「自身が見た1つの情報」だけで『本当』でも『間違い』でも拡散されてしまう事柄が多いので、「1人の意見だけを鵜呑みにしてはいけないよ」という意味で記載しています。

一生お付き合いするかもしれないからこそ、ちょっと怖い免責事項を書きましたが、一生お付き合いするかもしれないからこそ、この記事を書きました。
個人の解説&意見ですが、読んでいただけると嬉しいです。
そしてこれがキッカケとなり、ご自身で金属アレルギーについて調べてくださるとより嬉しいです!
とーーーっても長いので、お時間ある時にどうぞー。


金属アレルギーってなんだろう?

ゐろふくやの作品には、樹脂製のピアスパーツ・イヤリングパーツを使用してるものがあります。
(どのような物を使用しているかはコチラでご確認ください)
作品の一部に樹脂製パーツを利用しているのは、やはりアレルギー対策です。

『アレルギー対策品ってよく見るけれど、私はきっと大丈夫。』
なんて思ってしまいがちですが、残念ながらほぼ全ての金属・ほぼ全ての人にアレルギー発症の可能性が潜んでいるのです。
それは何故なのか、順を追って説明したいと思います。


なぜ金属アレルギーが起きるの?

そもそもなんで金属アレルギーなんてものが発症してしまうのでしょうか。
ちょっとくだけた感じで説明します。

アクセサリーに限りませんが、金属が肌に触れた時、汗や皮脂など身体から出る水分で化学反応が起きます。
この時「金属イオン」という金属がイオン化したものが溶け出します。
溶けるとなんと、体内へ侵入していきます。
そして体内に元々あった「たんぱく質」とくっつき、アレルギーの原因である「アレルゲン」へと変身します。

最初の頃は免疫機能が「アレルゲン」を発見次第、優しく退場を促します。
これがアレルギーの起きていない状態です。
しかし、この働きが長期に渡ったり、人によってはアレルゲンと接したその日に、免疫機能が「アレルゲン」を『体内に存在してはいけない危ない奴だ』と判断し、ブラックリストに記録します。
多くの人の場合、記録された時点では何も起きないそうです。
しかしその後、ブラックリストと同じ素材を使った金属が肌に触れ「金属イオン」が溶け出し体内へ侵入する事態が起きると、免疫機能が「アレルゲン」を発見次第『ヤバい奴だー!!』と判断し、排除するための過剰反応をするようになります。
この過剰反応がアレルギー反応です。

そもそもは身体を守るための免疫機能の働きなのですが、守る為なのに辛いアレルギー反応として表に現れます。
つまり、身体の仕組み的には誰にでも起きる可能性があるのです。
そして残念ながら、発症してしまうと完全に治すのは難しいそうです。


いつ金属アレルギーになるの?

自分は全く反応が起きないよ?という方も大勢いらっしゃると思います。
そうなんです。そこらへんが難しいところで、「過剰反応」が起きる時は人それぞれなのです。
「このアレルゲンは危ないヤツ」というブラックリスト入り日時が人によって違うので、すぐ発症する人としない人がいます。

また、人それぞれ体質が違いますから、イオン化させやすい金属なども人によって違います。
逆を言うと、人によってイオン化させにくい金属もあったりするんです。
何か1つの物に金属アレルギーの反応が出ても、全ての金属に反応が出るというわけではありません。
なんの金属に反応があるか確かめるために、「パッチテスト」というアレルギー検査ができる病院もあります。
下の方で少し説明していますが、詳しく金属アレルギーを調べるには一番いい方法かと思います。

ちなみに「汗」が金属をイオン化して溶け出させる原因になることが多い為、夏に発症する方が多いそうです。
そして、イヤリングよりピアスをしてる人の方が発症する可能性が高いそうです。


なりやすい金属ってあるの?

パッチテストによる統計で、アレルギー反応が起きやすいとされる金属が「ニッケル」です。
金属アレルギーの事を少しでも調べたことがある人は、必ず目にしている金属名でしょう。
ニッケルは汗の成分に弱く、金属がイオン化しやすいらしいのです。
アクセサリーに「ニッケルフリー」と書かれてるものが増えてきているのは、こういった原因があるからでしょう。

ただし「フリー」または「ノンアルコール」のような「ノン」という表示は、「完全に0」ではなく「限りなく0」のことを指すことが多いようです。
あくまで『基準値以下』という意味らしいので、「ニッケルフリー」も微量のニッケルを含む製品があります。
重度のニッケルアレルギーと診断されている方が使用すると、反応が出ることもあるようなのでご注意ください。

このように書くと『ニッケルは悪いヤツ!なんで使ってるの!』と思ってしまいますが、「サビにくい・加工しやすい・安い・特性がめっき加工に合ってる」ので、アクセサリー業界で扱いやすいヤツなんですよね。
その利便性から、めっきに限らず身近な至る所で使用されています。
また、前述しました通り人それぞれ体質が違いますから、アレルギーの原因になる人が割合的に多いのは事実ですが、ニッケルに全く反応が出ないという方もいらっしゃいます。


なりにくい金属はあるの?

ニッケルと対照的に、金属アレルギーになりにくいと言われている有名なものが「金」「銀」「プラチナ」などの属に言う「貴金属」で、これは金属がイオン化しにくいと言われています。
18金などの「金合金」アクセサリーが好まれるのは、こういった理由もあるんです。
ただし「金」や「銀」が使われているから大丈夫ー!
ということにならないのが「金属」の難しいところなんです…。

アクセサリーで使われる「18金」や「シルバー925」には少なからず違う金属が入っています。
18金は75%純金が使われていて、あとの25%は割金といって別の金属が混ざっています。
シルバー925は92.5%が銀で、残り7.5%は上記と同じように別の金属です。
金の場合は主に銀や銅、銀の場合は主に銅を使っているそうですが、たまに色合いの差を出すため違う金属が混ざっていることもあります。
純度100%の金や銀でアレルギーを出す人はとても少ないですが、過敏な人は合金で使われている違う金属に反応が出てしまうことがあるようです。

上記は金具そのものが「18金」などの金合金だった場合の話です。
これが「めっき」となると、めっき前の素材は別の金属。
大体が「真鍮」ですが、真鍮は金や銀と比べるとイオン化しやすいと言われています。
『めっきが剥げてきたけど、まあいいや』とそのまま長く使っていると、めっきされている時よりアレルギー発症の可能性を高めてしまうことになるかもしれません。
ついでに、めっきの下地としてニッケルが使われることがほとんどで…
……って、「ニッケルふざけんな」って声が聞こえてきそうですね(笑
下地としての機能は抜群で、めっきを剥がれにくくしたりなどニッケルはニッケルなりにお仕事をちゃんとしているんですが…難しいですね。

金属ではなく加工ですが、めっき製品と比べ14金などの金合金を圧着させて厚くできている「ゴールドフィルド」は表面が金合金である時間が長いため、こちらもアレルギーになりにくいということで人気です。

上記で出てきた「金合金」「めっき」「ゴールドフィルド」については<鍍金と金張りと合金と純金>にまとめておりますので、興味がありましたら是非!


アレルギー対策品と呼ばれる素材

イオン化しにくい「金」「銀」「プラチナ」これらの名前を見てみなさん思ったでしょう。
値段がお高いものばかり!
とてもじゃありませんが、めっき製品やゴールドフィルド製品じゃない限り、大量に手にすることは普通の人だと不可能でしょう。
私も普通の人なので、パーツとして大量にそろえるのは無理です(笑
そのお高いものより価格が安く、なおかつイオン化しにくいと言われているのが「チタン」
そして最近よく名前がでてくる「ステンレス(サージカルステンレス)」です。


チタンってどういうもの?

「チタン」は水に溶けだしにくいため、イオン化する可能性がより低く、アレルギー反応が出にくいと言われています。
決して「安い」とは言えない金額ですが、金合金などより比較的安価なアレルギー対策の金属として有名ではないでしょうか。
欠点は、他の金属と比べると「硬い」ので加工しにくいという所。
なので加工できない部分が別の金属になっている場合があります。

例えば針タイプのピアス(ポストピアス)の飾りをつける部分に、丸い形の金属がついていたとします。
この「丸い部分」をチタンで作るのが難しく、そこだけ真鍮製だったりする場合があります。
なので「チタン」の部分は問題ないのに「真鍮」部分に反応してかぶれてしまい「チタンアレルギー」と勘違いしてしまう方もいるそうです。
チタンに関してはチタンアレルギーの人より、チタンアレルギーだと思い込んでしまった人のほうが多いかもしれません。
勿論、本当にチタンアレルギーの方もおられますので、反応があった方は調べてみた方がより確実かと思います。
また、金や銀と同じように純度があり、割金で使われた金属でアレルギーが出る方もおられます。


ステンレス(サージカルステンレス)ってどういうもの?

一般的に「ステンレス」と呼ばれるものと「サージカルステンレス」と呼ばれるものでは含まれている金属の配合が違いますが、どちらも「ステンレス鋼」という金属であり、耐食性が強いと言われています。
「サージカルステンレス」の頭についている「サージカル」というのは「手術の」という意味で、医療用に使われる事が多い「ステンレス」です。
厳密にはステンレスの分類の中に「サージカルステンレス」というものは無く、分かりやすさでそう呼ばれていることが多いという感じです。

上記で金属の配合と言いましたが、「ステンレス」は「チタン」と違い、多数の金属が合わさってできており、こういうものは『合金鋼』と言われています。
合金に使われている基本の素材は「鉄」「クロム」「ニッケル」です。
『ニッケル含まれてんのー!!??』ってなりますよね。
追い打ちをかけますが「クロム」もイオン化しやすいと言われている金属です。
しかし、これらをステンレスへと加工すると、酸素に反応して被膜をつくり、金属をイオン化しにくくするという特徴に変化するそうです。
金属の世界って不思議です…。
ちなみにチタンも同じく被膜を作るようです。
その被膜によってニッケルアレルギーの人でも使用出来るようになり、アレルギー対策品として人気がでています。
ただし、チタンと同様に絶対アレルギー症状が出ないと言い切ることはできません。


金属ではない対策品、樹脂

『金属アレルギー怖いな…』という方は、樹脂製のものをおすすめします。
樹脂なので、金属アレルギーにはなりません。
樹脂にも種類があり、「ポリプロピレン」か「ポリカーボネート」製のものが一般的です。
アレルギーと関係無いので詳しい話は割愛しますが、性質がそれぞれ異なります。
柔らかめがお好みであれば「ポリプロピレン」シッカリしたものがお好みであれば「ポリカーボネート」がおすすめです。


樹脂には何か問題があるの?

金属アレルギーの発症を考えると安全と謳われる樹脂ですが、なにか問題点とかあったりするのでしょうか。
私が使っている樹脂素材を中心に少し調べてみました。
そこで分かったことは、『金属アレルギー怖いな…』という方がいるように『プラスチックから溶け出す化学物質怖いな…』という方もいるということです。
こういう風に書いてしまうことにより、何も知らなかった方の余計な恐怖を煽ってしまう部分があるかもしれません。
必要以上に恐怖を煽った報道もあったそうで、業界が困惑しているという話も見つけました。
しかし『そういう怖さを抱いてる人もいる』というのを知り、調べておいた方がいいなと感じたので少しだけ触れる事にしました。

よく問題にあげられる「溶出」で言われているものは、熱などで溶け出したものの経口摂取(食べて体内に入る)によるもので、これに関しては厚生労働省でも規格基準などがきちんと定められているようです。
また、様々な意見に合わせ検証もされているみたいです。
アクセサリーでの問題指摘は私が調べた限りではありませんでしたが、口にするものでなくても「気になる!」という方は気になると思います。
気になったら気になっちゃう気持ちは分かるので、買う人自身が「こっちの方が安心」と思えるものを買えた方がいいなーと思い、私は金属・樹脂どちらも使用することにしました。


いつから・いつでも樹脂製を使っていいの?

ピアスの穴が安定してからであれば、いつでも大丈夫です。
しかし、穴を開けたばかりの皮膚が安定していない時期は気をつけて下さい。
ファーストピアスを金属にしたのに「やっぱアレルギーが怖いなー」と、穴が安定する前に樹脂製へ変えてしまう…。 という感じの行為は危ないようです。
そもそも穴が安定してない時にファーストピアスを取り外したりする事自体、あまり耳によくないらしいので気をつけてください。

ピアスの穴を開ける=身体に傷をつけるということです。
おしゃれに気がいって忘れがちですが、ケガをしているようなものなんです。
それが悪いというわけではなく、穴を開けたばかりの耳は必死になって傷ついた部分、つまりケガを治そうとしているのでとても弱い状態です。
樹脂製は金属と比べて硬度が無く傷つきやすく、性質的に汚れが吸着しやすいと言われています。
ただでさえ開いた穴の修復に忙しい耳が、汚れを発見してしまったらもう仕事量的にノイローゼです。
化膿したりしてしまうので気をつけましょう。

余談ですが、ファーストピアスに樹脂製を選ぶか悩んでる方もおられますよね。
調べたことがある方はより悩んでいるでしょう。
ダメっていう意見もあるし、大丈夫っていう意見もあるし、んー…
これに関しては私も調べれば調べるほど混乱したので、悩んでる方の背中を一押しすることは出来ません。
そもそも私はピアスの穴すら開けてないので無責任になってしまいます…。

ただ、樹脂製で開けようと悩んでいるのは学生さんが多いかと思われます。
めちゃくちゃ無理した開け方をしてる人も見かけました。
トラブルになった人も見かけました。
樹脂の影響で悪化した方もおられると思いますが「これぐらいなら大丈夫だよね」という軽い考えがトラブルの元である事も多い気がします。
先生ではないので「開けるな!」とは言わないけれど、樹脂・金属に関わらず、無謀な開け方は一生の傷を残すかもしれません。
『ピアスを開けるということは、自身を傷つけるということ』
この気持ちを忘れずに行動してね。

以上は穴が安定していないころの話ですが、穴が安定したから全部大丈夫というわけではありません。
樹脂自体に見て分かるぐらいの傷や、とれない汚れなどがついていたら使用をやめましょう。
使用することで金めっきがはがれるように、樹脂も傷がついて弱くなります。
汚れは耳トラブルの元です。
樹脂製も「永遠のものではない」ということを忘れないようにしてください。


樹脂はアレルギーにならない?

金属ではないので金属アレルギーにはなりません。
しかし、金属と比べて樹脂は太いので、それによってかぶれるという方は結構いらっしゃるようです。
また「樹脂アレルギー」というものも存在します。
ちょっと怖く感じてしまいますが、これは樹脂アクセサリーをつけていたからなった…というものではなく、レジン作家さんに多いアレルギーのようです。
樹脂という素材そのものを扱うからこそ、なってしまう方が多いようですね。

人間の構造は謎だらけです。
自分を守るための反応だと分かっていても、日常生活に支障をきたす症状は嫌になりますね…。
誰でも100%アレルギーにならないという素材は無いかもしれませんが、自分に合う素材を探すと色々と楽しくなると思います!


ゐろふくやのピアスは何の金属?

2017年10月23日より、金属ピアスフックは「材質がステンレスの金めっき(金色)または、ロジウムめっき(銀色)」
用語・外見などの詳細はコチラでご確認ください。
それより前に購入された方は「材質が真鍮の金色めっき」です。
シルバーカラーは変更時に初登場しましたので、全てステンレスです。

なお、私の使用している金属フックはステンレスに「通常のめっき」が施されているものです。
下地としてニッケル素材が使われておりますので、ニッケルフリーではありません。
ニッケルアレルギーやその他金属アレルギーと診断されている方は樹脂フックをご利用いただいた方が安心かと思います。

また、2018年7月からは「ポストピアス」という針状のピアスも取り扱う事に致しました。
針部分・キャッチが「めっきの無いステンレス」
丸部分は「材質が真鍮でニッケルフリー金めっき(金色)またはニッケルフリーロジウムめっき(銀色)」という素材になっております。
初めてニッケルフリー商品を取り扱います。
しかし先ほど説明しましたが「ニッケルフリー=完全に0」ではありません。
過敏な方は反応が出る場合があります。
また、ニッケル下地はめっき剥がれをしにくくする性質があるため、あくまで予想ですが、芯材がむき出しになる時間はフックと比べて早いかと思われます。

≪2023年3月27日追記≫
ロジウム高騰の影響により、継続的な入荷が困難となってしまった為、通常販売のポストピアスめっきを「代用ロジウム」に変更しました。
純ロジウムめっきは交換品(有償)として、在庫の限り継続予定です。
尚、純ロジウム・代用ロジウム共にニッケルフリーであることは変わりません。

それぞれメリットとデメリットがありますので、ご自身の納得いくパーツをご利用いただければと思います。
なお、何れも「樹脂フック」「樹脂ポスト」「K14ゴールドフィルドフック」「樹脂ノンホールピアス」への交換が可能です。

ハンドメイド作品を売る身として、デザインが気に入ってくれたから買っていただき長くつけてくれているのに、愛してくれた事が原因でアレルギーになってしまうのは辛いと感じます。
こういうまとめの記事書くにあたって、やはり私自身が「気になるな」と思ったので、使用パーツ変更に至りました。
金属に詳しい方にとっては万全な変更では無いと思いますが、それでも前まで使っていたものより良くなっているかと思っています。


チタンの方が安心じゃないの?

金属のイオン化のしやすさを考えると「ステンレス」より「チタン」の方が安全性が高いようです。
ただ2017年10月の時点で、なぜチタンをメインにしなかったかというと…
「純チタン」「チタン合金」「チタンめっき」のもの全てで「チタン」と謳われていることがあるようなんです。
ハンドメイド作品に金や銀の純度を表す数字がついてるのに比べ、チタンは表だって書いてない事が多いかもしれません。
異常に安いチタンフックが売ってるなあ…と思ったりもしてたんですが、チタンめっきだったのかもしれないです。
純チタン等の「純」の意味についてはコチラに記載しておりますが、私も調べて初めて知ったので、金合金などと比べると認知度は低めかな…と感じています。
また、チタンはめっきが難しい素材の為、金色・銀色の色を出すことが出来ません。
その為、交換パーツとして取り扱うことになるかと思います。

≪2019.6.1追記≫
希望の日本の規格を満たしている純チタンパーツが見つかった為、「直付けポストピアス」の素材をチタンにすることに致しました。
フックはまだ準備出来ていませんが、今後交換用として用意できたらな…と思っています。( → フックもご用意できました! )


ゐろふくやのイヤリングの金属は?

イヤリングは2019年1月より基本は「樹脂製ノンホールピアス」で仕立てる事に致しました。
ピアスとついているのでちょっとややこしいですが、穴が無いピアスってことで、イヤリングです。
ピアスの由来が「穴を貫通させる」なので訳すと「穴が無い穴を貫通させる」
言葉としてはちょっと面白いことになってますが、元々無い穴を貫通させてるように見せるって事でこの名前になったんだと思います。
Uの字になっている樹脂製のパーツを、ビヨーンと耳たぶの広さ程度に広げてから使うものです。

以前は「材質が真鍮の金色めっきねじばね式イヤリング」を通常利用しておりましたが、イベント出店を経験しノンホールピアスを求めている人が多いということが分かったので変更にいたりました。

ちなみに、金属だと痛くなりにくいイヤリングパーツ(クリップ式イヤリング)を一部で使用しています。
基本は交換パーツなのですが、ノンホールピアスは「重い物」に弱いため、少し重量を感じるものにはこちらを利用することにいたしました。
これは「材質が真鍮のニッケルフリー金めっき(金色)」もしくは「材質が真鍮のニッケルフリーロジウムめっき(銀色)」です。
利用している作品はちょっとお高めになりますが、個人的には一番痛くないイヤリングだと思っています。

≪2023年3月27日追記≫
ロジウム高騰の影響により、継続的な入荷が困難となってしまった為、クリップ式イヤリングのめっきを「銀色めっき」に変更しました。
純ロジウムめっきは交換品(有償)として、在庫の限り継続予定です。
また「金めっき」のクリップ式イヤリングも交換限定品とし、「金色めっき」を通常販売としています。
尚、何れもニッケルフリーであることは変わりません。


アレルギー症状が出たら

「かゆみ・かぶれ・湿疹・じんましん」そんな症状が出てきましたら、身体・服に触れる金属製のものは使用をお控えください。
アクセサリーに限りません。
時計・ベルト・ぽっけに入れた硬貨など、全てを外しましょう。
症状が軽い場合、原因のものに触れさえしなければ症状は治まると思います。
しかし、症状が消えただけでアレルギーが無くなったわけではありません。
アレルギーの説明でもお話ししましたが、できればパッチテストでどの金属にアレルギーが反応があるかお調べください。
世の中にはたくさんの金属があふれています。
自分がどの金属をイオン化させやすいのかを知ることができれば、意識的に避けることができるかと思います。

…が、問題は検査に時間がかかることです。
パッチテストは即日結果は出ません。 テストの為に金属を貼る(1回目)→1回目の検査(2回目)→2回目の検査(3回目)
と、ほとんどの場合3回は行くことになるそうです。
仕事で病院に行けないという方が多い時代だと思いますので、気軽に行けないというのが難しいところ…。
また、どの病院へ行ってもできるわけではないというのも難しいですね。
でも、一生お付き合いしていかなければいけないかもしれない事ですので、アレルギー反応が出たのであれば、早めに調べてみた方が良いかもしれません。


アクセサリーを楽しむために

素敵なアクセサリーを身につけたい。
そう感じる方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか
永くアクセサリーを楽しむために「アレルギーはこうやって起きるんだ」という知識は大事なことかと思います。
今回の記事は、ちょっとでも興味をもっていただきたくて書きました。
まだまだ私も分からない事だらけです。
だから、ご自身でも是非調べてみてください。
予防をしながらおしゃれをすると、今よりもっと楽しくなるかなって思います。
こんなにも長い文章を読んでいただき、ありがとうございました!